2011-02-14

アリソン


1週間程前になるかなぁ?
ラボでResearch Technicianとして働いていたアリソンがお仕事を辞めました。

去年の10月に待望の第一子アンナちゃんを出産。
人形じゃないです、アンナちゃんです。激カワイイ!!

その後、産休を取っていて、ラボに戻って来るかどうかはグレーでした。

ラボ全員が、アリソンのカムバックを待っていたんだけど。

アメリカでも、出産後すぐに仕事にカムバックする人は多くないようです。
日本だと、アメリカよりもっと多くの女性が仕事を辞めてしまうのが現状なのでは?

産休に入る前に、ラボの女子で、いろいろ話してたんだよね。
日本の習慣についても興味津々でした。
日本だと今でも、結婚したらダンナさんのサポートをするわ〜ってので、
お仕事を辞めちゃう女性多いんだよって言うと、
「子供いないのに、超ヒマじゃ〜〜〜ん」って全員に突っ込まれました(笑;
「友達と高級ランチに行って、昼ドラでも見てるんじゃない?」って言うと、予想外に納得されました。

アリソンは、結婚後も多くのアメリカ人と同じように、仕事を続けていて、
でも、出産後、仕事を続けるか続けないかについては、悩んでいました。
生まれたばかりの赤ちゃんを誰かに預けて仕事をするのに抵抗があるのと、
ベビーシッターにかけるお金が、自分が働いて得るお金と同じくらいかそれ以上なら意味ないじゃんって。
おっしゃる通りです。
フルタイムでベビーシッターをお願いするとなると、
ピンキリだけれど、ひと月1000ドル(10万円)くらいかかるかも。。。らしいです。
こちらは、両親と同居って例が少ないから、やはりシッターを頼む他ないんでしょう。
それにアメリカは子供(小学生までかな?)を1人で家でお留守番させていると、
虐待っぽい扱いになって、警察に叱られるって聞いたコトがあるし。


何はともあれ、ラボ全員が、アリソンのカムバックを待っていたのは事実。

アリソンは、それはそれは、優秀なResearch Technicianで。
地元のカレッジ(大学)を卒業した後、このお仕事をしていると聞いていたけど。
ラボの備品などの管理から、ボスと一緒に1つのテーマの実験をしていました。
彼女の性格もあるけれど、細かなところに気がついて、みんなが頼りにする存在でした。
私の憧れる、スーパーテクニシャンです。

だから、ボスは何度も仕事を続けられないかって、アリソンと話し合ってたみたいだけれど。

痛い、ホント、痛〜〜い。

アメリカでこんな現状だからなぁ。。。
出産すぐの仕事復帰ってのは、どこの国でも、なかなか難しいんだと。


しか〜し、ここからは日本と違うところ。
ラボのシャーリーは、これまた優秀なスーパー秘書さんで、
小学生と幼稚園の男の子2人のママで、
一時期仕事を休んでいたそうですが、今はバリバリお仕事しています。
ボスの奥さんも、今はお仕事を再開。
この前も奥さんが出張で長い間家を空けていたそうですが、
小学生の娘2人の面倒をボスはみていたそうです。

こっちは、子供を迎えに行くからとか、子供が病気だからという理由で、休む or 早退するのに、
誰も何も言いません。当然のことだから。
迎えに行くのが、ママであっても、パパであっても、です。

こちらの企業はどういう体制か分からないけれど、少なくとも、研究室では。

よくシャーリーの息子さんがラボに来て、遊んでいます。
(大雨とかで学校が休校になることが多くて、家で1人で留守番はできないからラボに来てる)
手のあいた(ヒマな?)ラボメンバーとお絵描きしたり。
平和な空気が流れています。


そんなこんなで、何を思うかというと。
男性であっても、女性であっても、バリバリお仕事ができる優秀な人は、働ける環境がアメリカにはあること。
日本だと、せっかくキャリアや技術を持っていても、途中で辞めてしまうと、なかなか復帰が難しいのが現状。
もったいないと思うんだよね。
本人にとっても、ラボや会社にとっても。


おそらく、だけど。
子育てが一段落したら、アリソンは何かの形でResearch Technicianを再開するんじゃないかな。

わたしはねぇ。。。
少しはこれまでのお勉強や技術なんかを生かせる、
(別にPIに是が非でもなりたいワケじゃないんだ、爆弾発言?)
研究に関わるお仕事を、できればアメリカである程度続けたいんだけど。
どうだろうねぇ。
2年先のことも分からない基礎研究者の人生。。。とほほ。
まずは、ボスとそろそろ契約について話をしないといけない(汗;



1 件のコメント:

  1. 興味深く読ませてもらいました。

    確かに日本は女性が長く仕事を続けるのが難しいよね。結婚や出産というイベントがあった時に、一時的に休むということ(まぁ1年位になると一時的とは言えないけど)がなかなか認知されにくい。それと同時に男性にとっても、出産・育児休暇を取ってるのはアンケート全体の1割、なんてニュースを以前に見たことがあります。アメリカにはそういうシステムが確かにある、それは実際にアメリカに住んでて思ったこと。ただ、私のいたラボには当てはまらないでしょうが(苦笑)

    いずれにせよ、能力のある人をその場所から遠ざけることは、本人にとっても、そして職場からみても損になることは間違いないでしょう。現在でもやってるところはやってるのでしょうが、今後の日本でもそのような人達に対するフォローを積極的に進めていくべきだと思います。実際のところ、帰国してから日本人の国民性を見るにつけ、このような案件は本当に難しい課題なのだろうなと実感してます・・・。

    日本がダメだっていうことは決してないと思いますが(研究職に限ってはやっぱダメかな(苦笑))、QCさんの希望通り、もう少しアメリカで研究生活が継続できるよう、祈っています。私も日本で自分のできることを精一杯やれればと思います。お互い頑張りましょう!!

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